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前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症の症状

前頭側頭型認知症とは、何らかの原因で脳の前頭葉と側頭葉が萎縮することで生じる認知症のこと。萎縮自体が認知症をもたらすというよりも、萎縮の影響による脳の血流の低下が認知症をもたらすと理解してください。

認知症には、他にも「アルツハイマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」など数種類ありますが、これら認知症の中で、前頭側頭型認知症は、唯一の難病に指定されています。

前頭側頭型認知症の症状を理解するためには、まず前頭葉と側頭葉、それぞれの役割を知る必要があります。

前頭葉の役割

前頭葉とは、人間の思考や判断、感情などを司る部分。人間の生活における理性的な言動を司るのは、大半が前頭葉と考えられています。

側頭葉の役割

側頭葉とは、言語の理解、記憶、聴覚、味覚、感情などを司る部分。前頭葉に次いで、人間の理性的な言動をコントロールしています。

これら重要な役割を持つ前頭葉、側頭葉の機能に障害が生じることで発症する症状が、前頭側頭型認知症です。

前頭側頭型認知症の具体的な症状

前頭側頭型認知症の具体的な症状について、症状のステージ別に詳しく見てみましょう。

初期ステージ

前頭側頭型認知症の初期ステージで多く見られるのが、自発性の低下です。主体的に何かに取り組むという姿勢が、やや低下します。

また、物の名前をすぐに思い出せない症状や、文字を読み違えたりするなどの症状、食事の嗜好の変化、感情の鈍化などが見られることもあります。

中期ステージ

中期ステージにいたると、同じ行動を何度も繰り返す「常同行動」という症状が見られることがあります。毎日同じコースを散歩したり、毎朝同じ朝食を作ったり、などの症状です。

他人と会話している時に急に立ち去る、などの症状が見られる場合もあります。

後期ステージ

主体的な意欲が極度に低下します。中期ステージで見られた「常同行動」も消え、何ら意欲がなくなって寝たきりになる患者も少なくありません。食事をする意欲すらなくなる患者もいます。

【参考】初期ステージにおけるアルツハイマー型認知症との違い

自身の「物忘れ」を自覚しているかどうか

前頭側頭型認知症、およびアルツハイマー型認知症の初期ステージにおいては、ともに「物忘れ」の症状が見られます。ただし、初期のアルツハイマー型認知症の患者が自身の「物忘れ」が進行してきたことを自覚していることに対し、初期の前頭側頭型認知症の患者は、自身の「物忘れ」の進行を自覚していません。

アルツハイマー型の「物忘れ」より症状が軽度

前頭側頭型認知症の「物忘れ」は、アルツハイマー型の「物忘れ」に比べると、症状が軽度。よって、家族などの周囲も症状の進行に気付かないことがあります。

若年層の発症が多い

アルツハイマー型認知症は70~80代の高齢者によく見られる症状ですが、一方で前頭側頭型認知症は40~60代の若年層によく見られます。

前頭側頭型認知症の原因

前頭側頭型認知症の根本的な原因は、現状、解明されていません。発症の直接的な原因として、脳の神経細胞に蓄積した異常たんぱく質が関与していることは指摘されています。

ただし、なぜこの異常たんぱく質が生じるのかについては、現在、分かっていません。

なお、遺伝的要因で前頭側頭型認知症が生じることもあります。

前頭側頭型認知症の治療法

前頭側頭型認知症を治療するには、理論上、脳の神経細胞に生じた異常たんぱく質を除去するか、もしくは異常たんぱく質が生じないよう予防するしかありません。しかしながら現在、前頭側頭型認知症の原因自体が判然としないため、治療技術は未確立。原因不明・治療法未確立の病気であることから、前頭側頭型認知症は難病に指定されています。

現在、前頭側頭型認知症の患者に対して行われている治療法(対処法)は、主に以下の2つになります。

薬物療法

一部の抗うつ剤を使用することにより、異常行動などの症状の緩和が見られることがあると報告されています。対症療法の一種となります。

作業療法

日常生活の動作機能を維持する目的で、作業療法士によるリハビリが行われることがあります。ただし、前頭側頭型認知症の患者には、主体的な意欲の低下が多く見られるため、本人の状況を勘案し、無理のない程度のリハビリを行うことになります。

参考サイト・参考文献

「認知症の9大法則 50症状と対応策」法研p.169より

前頭側頭型認知症の原因は、脳の前頭葉から側頭葉が萎縮する。好発年齢・性別に関して、性差はほとんどない。進行の特徴は、ゆっくり年単位で進行する。症状の特徴は、意欲障害、正確変化、反社会的な行動など。初期には、記憶障害はあまりない。対処・治療法は、有効な治療法はない。症状によって向精神薬や抗うつ剤などが用いられる。

著者:杉山孝博・川崎幸クリニック院長