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プラズマローゲン徹底解説 » 認知症の基礎知識 » 行動・心理症状(BPSD)

行動・心理症状(BPSD)

認知症の患者には、記憶障害や判断力低下、徘徊、暴言などの症状が見られることがあります。これらの症状は、すべて一律に「認知症の症状」とまとめられることがありますが、厳密に言えば、中核症状と周辺症状(BPSD)に分けられます。

中核症状とは、認知症を直接的な原因とした症状のこと。記憶障害や判断力低下は、認知症の中核症状です。一方、中核症状を原因として派生的に生じる症状が周辺症状(BPSD)。徘徊や暴言などが周辺症状(BPSD)に含まれます(周辺症状は「行動・心理症状」と呼ばれることもあります)。

以下、認知症の周辺症状(BPSD)の主な症状の種類について詳しくまとめました。

周辺症状(BPSD)とは?

認知症により記憶力や判断力が低下した患者が一人で外出した場合、迷子になって帰宅できなくなることがあります。

この例における「記憶力低下」と「判断力低下」が、認知症の中核症状。一方で、迷子は認知症の中核症状ではなく、「記憶力低下」や「判断力低下」の結果、二次的に生じた症状です。このように、中核症状の影響で二次的、派生的に生じる症状のことを、認知症の周辺症状(BPSD)と言います。

周辺症状(BPSD)には非常にさまざまなものがあり、中には「これは中核症状では?」と思うものもあります。両者の明確な区分けは、非常に難しいかも知れません。以下、現状で医学的に周辺症状(BPSD)と考えられている症状について、主なものをご紹介します。

参考サイト・参考文献

「認知症の9大法則 50症状と対応策」法研p.172より

周辺症状(行動・心理症状)は、脳の機能が低下した生活が不自由になることによって生じる混乱や、周囲の環境などによって引き起こされる症状で中核症状と違いすべての人にみられるわけではありません。うつ状態になる、親族が財産を狙っているなどと疑う、夜中寝ないで騒ぎ家族を起こす、物事に以上にこだわるなど、認知症の人の家族がよく悩まされるのが周辺症状(行動・心理症状)です。

中核症状と周辺症状(行動・心理症状)は別々に現れるわけではなく、中核症状がベースにあり、その上で周辺症状(行動・心理症状)が起こります。たとえば、財布をどこかにしまったのも忘れてしまうのは中核症状(記憶障害)ですが、そこに自分の非を認めたくない気持ちや、家族に対する被害意識などが加わり、財布や家族に対する被害意識などが加わり、財布を家族が盗ったなどという(もの盗られ妄想)周辺症状(行動・心理症状)が現れます。

著者:杉山孝博・川崎幸クリニック院長

周辺症状(BPSD)の主な種類

不安・抑うつ

アルツハイマー型認知症の初期段階などでは、患者自身、自分の物忘れの症状などを自覚していることがあります。これら各種の認知症状を頻繁に自覚した場合、または、家族から頻繁に指摘された場合、患者の中には、その先の自分への不安が募ることがあります。不安が蓄積した結果、健常な人と同様、抑うつ症状を発症してしまうこともあります。

認知症による徘徊

中核症状である記憶障害や判断力低下が進行すると、周辺症状(BPSD)として徘徊が見られることがあります。認知症患者の徘徊は、行方不明や交通事故の原因となることに加え、脱水症状や転倒などの原因になることも。介護するご家族は、患者が徘徊しないよう十分に注意しなければなりません。徘徊を無理に止めるのではなく、介護者の時間に余裕があるならば一緒に散歩をしてみるようにしましょう。

弄便(ろうべん)

患者自身が自らの便を壁や床、布団などに塗り付ける行為を、弄便と言います。物事を認識したり判断したりする機能が低下し、便が不潔なものであるという感覚が薄れてしまったために起こる症状です。あるいは、自分の不始末を自分で処理しようとし、かえって事態を悪化させている例も見られます。介助によるトイレの使用はもとより、場合によってはオムツの使用が推奨されます。

物盗られ妄想

自身でモノを置いた場所を失念した結果、「家族に盗まれた」「泥棒が入った」などの発想にいたる症状を、物盗られ妄想と言います。中には怒り始める患者もいますが、あくまでも病気の症状の一つなので、介護者には冷静な対応が望まれます。患者と介護者が話し合い、貴重品の置き場所を決めておくようにしましょう。

せん妄

意識障害から頭が混濁した状態となった結果、興奮して大声をあげたり、暴力をふるったり、幻覚・幻聴などが生じたりする症状です。認知症患者によく見られる症状ですが、その原因は、認知症の中核症状に加え、薬の副作用や体調不良にもあると考えられています。暴力などの症状が著しい場合には、速やかに主治医へ相談したほうが良いでしょう。以下に紹介する幻覚や暴力・暴言も、広義ではせん妄に含まれます。

幻覚

見えないものが見える「幻視」や、聞こえないものが聞こえる「幻聴」の他にも「幻触」「幻臭」「幻味」など、五感が誤った情報を感知してしまう症状のことを、総称して幻覚と呼びます。幻覚は、患者本人の頭の中では現実に展開されている現象。よって、介護者はむやみに否定せず、よく患者の話を聞くことが大事です。

暴力・暴言

せん妄の一種として、また理性の低下によるさまざまな症状の一種として、中には暴力や暴言に走る患者も少なくありません。患者が攻撃的になる原因の一つに介護者の対応がある可能性もあるので、暴力・暴言が見られた場合には、今一度接し方を検討してみましょう。症状が著しい場合には主治医に相談してください。

介護拒否

介護を受けることを嫌がる認知症患者も少なくありません。自身が介護を受ける理由を理解できないことや、自尊心が高いために介護を拒否することなどが介護拒否の原因です。介護を受け入れてもらえるよう、患者との信頼関係を少しずつ築いていくようにしましょう。

失禁

認知症患者の中には、失禁症状が見られる人も多くいます。尿意を感じにくくなったり、トイレに間に合わなかったりなど、その原因はさまざまです。失禁が著しい場合には、オムツの使用も検討したほうが良いでしょう。

睡眠障害(不眠、昼夜逆転など)

目に見えない認知症の症状の一つに、体内時計の狂いがあります。体内時計とは、簡単に言えば「夜に寝て朝に起きる自動的な機能」のこと。体内時計が狂うことで、夜に寝付けなかったり、中途覚醒が増えたり、極端な早朝に目覚めたりなど、さまざまな睡眠障害を生じることがあります。介護者の睡眠に影響が出るほど症状が著しい場合には、主治医に相談してみましょう。

帰宅願望

自宅以外の場所にいる時だけではなく、自宅にいる時でも「家に帰りたい」と頻繁に言うことがあります。家とは、自分がもっとも安らげる場所。そこに帰りたいということは、今置かれている環境に安らぎを覚えていないということでもあります。患者が安心できる環境作りを、介護者は改めて考えてみるようにしましょう。

異食

食べ物ではないものを食べ物と誤認し、口に入れてしまう行為のことを異食と言います。電池や画びょうなどの危険なものを口にしないよう、介護者は患者の生活環境を整理するようにしてください。